仮想通貨ビットコイン(BTC)が上昇トレンドの終了を示唆しているとの見方が出ている。テクニカル指標「ボリンジャーバンド」の考案者として知られるジョン・ボリンジャー氏は6月13日、 Xへの投稿 で「ビットコインの反発は一区切りを迎えた」との見解を示した。

ビットコインは4月に7万5000ドル近辺の安値をつけて以降、反発局面を形成していたが、直近では11万ドルでの抵抗に阻まれた形となっている。

ボリンジャーバンドが示す「三段上げ」の終焉

ボリンジャー氏は過去2か月のビットコインの値動きを分析し、典型的な上昇トレンドのパターンを描いていたと指摘。ボリンジャーバンド上で「W字型のダブルボトム」を形成した後、価格は3回にわたって上昇を試み、それぞれに短期的な高値と保ち合いを伴っていたという。

この3回の上昇局面はすべて、上部バンドへの到達を伴っていたが、史上最高値を更新しきれず、反落に転じたことで「ローカルな上昇トレンドは終わった可能性が高い」と分析した。

「三段上げが確認された。これは過去のトレンドの終わりを意味し、ここからは反転または保ち合いに移行する可能性がある」とボリンジャー氏は述べている。

ビットコイン、上昇トレンドに終了の兆し? ボリンジャーバンド考案者が指摘 image 0 BTC/USD chart with Bollinger Bands data. Source: John Bollinger/X

ボリンジャーバンドは、ビットコインをはじめとする仮想通貨市場で最も広く利用されているボラティリティ指標の一つであり、バンド幅が収束する場面はボラティティ上昇に先行する傾向がある。

ビットコイン上昇の壁

5月の急騰以降、ビットコインは複数の障害に直面している。

ボリンジャーバンド上部のテクニカル抵抗に加え、マーケットでは現行の最高値から12万ドルにかけて、大口の売り注文が積み上がっている。

さらに、中東地域の地政学的緊張や、米中貿易交渉の行方といったマクロ要因も、市場に複雑な影響を与えている。

仮想通貨やリスク資産の動向を分析するQCPキャピタルは、テレグラムの投稿で「現在の緊張水準は4月以来の高さに達しており、市場は今後のさらなる悪化、もしくは外交交渉による急速な緩和のいずれにも備えている状況にある」と述べた。

それでもQCPは、「ビットコインは相対的に底堅さを維持しており、これは機関投資家による継続的な需要を反映している」と評価している。

本記事の見識や解釈は著者によるものであり、コインテレグラフの見解を反映するものとは限りません。この記事には投資助言や推奨事項は含まれていません。すべての投資や取引にはリスクが伴い、読者は自身でリサーチを行って決定してください。

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