超党派の米下院議員が、ステーブルコインのセーフハーバーやステーキングの繰延べを含む暗号資産税制の枠組みを発表：Bloomberg

超党派の下院議員2名が、特定のステーブルコイン取引に対するセーフハーバーを設け、ステーキング報酬の課税タイミングについて妥協案を提示するデジタル資産向け税制枠組みの草案を発表したと、Bloombergが土曜日に報じました。

下院歳入委員会のメンバーであるMax Miller議員（共和党・オハイオ州）とSteven Horsford議員（民主党・ネバダ州）は、Digital Asset PARITY Actを発表しました。この討議草案では、規制された米ドル連動型ステーブルコインによる200ドル未満の取引をキャピタルゲイン課税から免除することが盛り込まれており、日常的な購入におけるコンプライアンス負担を排除することを目的としています。このセーフハーバーは他の暗号資産には適用されません。

「新興技術である暗号資産には、イノベーションの成長を促しつつ消費者と税制の健全性を守るガードレールが必要です」とHorsford議員はKOLOに語りました。「現状では、最小限の暗号取引でさえ課税計算が必要となり、他の法律分野では不明確さが悪用を招いています。」

セーフハーバーの適用を受けるためには、ステーブルコインはGENIUS Actの下で許可された発行者によって発行されていること、米ドルのみに連動していること、過去12か月の取引日のうち少なくとも95%で1.00ドルの1%以内の価格を維持していることが条件となります。ブローカーおよびディーラーは免除の対象外です。草案では、投資利益の隠れ蓑となるのを防ぐため、年間の総額上限を設けるかどうかについても議員が引き続き検討していると記載されています。

ステーキングに関する妥協案

この法案で最も注目される規定は、マイニングおよびステーキング報酬の課税タイミングに関するものであり、これは議員間で意見が分かれる政治的に難しい問題です。

Biden政権下のIRSガイダンス（2024年10月再確認）では、報酬は受領時に所得として課税されます。最近再選不出馬を表明した暗号資産支持派のCynthia Lummis上院議員（共和党・ワイオミング州）は、報酬が売却されるまで課税を繰り延べる法案を7月に提出しました。

Miller-Horsford法案は中間的な道を示しています。納税者は報酬に対する課税を5年間繰り延べることを選択でき、その後、公正市場価値で通常所得として課税されます。草案ではこのアプローチを「支配・管理時の即時課税と、処分時までの完全繰延の間の必要な妥協」と説明しています。

Trump政権は暗号資産の税制優遇を支持する姿勢を示していますが、Lummis議員が和解法案に300ドルのデミニミス規定を盛り込もうとした試みは、十分な票を得られませんでした。

抜け穴の封じ込めと証券規則の拡張

草案は既存の証券税制規則のいくつかをデジタル資産にも拡張しています。これにより、暗号資産にもウォッシュセール規則が適用され、投資家が損失を出してすぐに買い戻し控除を受けることができなくなり、また、利益を確定しつつ課税を繰り延べる戦略を防ぐ建設的売却規則も拡張されます。

法案はまた、証券貸付税制の原則を適格なデジタル資産ローンにも拡張し、代替性があり流動性の高い資産の暗号資産貸付を非課税イベントとします。非代替性トークンや流動性の低い資産は除外されます。

プロのトレーダーは時価評価会計を選択でき、時価総額が100億ドルを超えるデジタル資産の慈善寄付については、適格な鑑定要件が免除されます。別の規定では、投資ファンドによる受動的なプロトコルレベルのステーキングは、取引や事業に該当しないことが明確にされています。

Horsford議員のスポークスパーソンはBloombergに対し、「委員会が誠意を持って協力し、これらの重要なルールを策定することを期待している」と述べました。

ステーブルコイン規定は2025年12月31日以降に始まる課税年度から適用されます。Miller議員は先週、より広範な法案が2026年8月までに前進できると考えていると述べました。