BerachainはBalancer V2のエクスプロイトに対応するため、ハードフォークバイナリを配布

Berachain Foundationは、複数のチェーンにまたがるBalancer V2プールおよびそのフォークを標的とした広範なエクスプロイトに起因し、同財団の分散型取引所BEXにおける脆弱性に対処するために開始された緊急ハードフォークの進捗を発表しました。

月曜日の夜、Xに投稿された声明で、財団はハードフォーク用のバイナリがバリデーターに配布されており、多くのバリデーターがアップグレードを完了したと述べました。このバイナリは、エクスプロイトされたトークンがネットワーク外に移動されることや、Berachainへのさらなる攻撃を防ぎます。

「再び稼働しブロックを生成する前に、チェーン運用に必要なコアインフラパートナーがRPCをアップデートしていることを確認したいと考えています。現時点では、これが稼働再開の主な障害となっています」と財団は発表で記しました。

11月3日、Berachainのバリデーターは、Balancer V2がEthereum、Arbitrum、Base、Polygonを含む複数のチェーン上のプールから約1億2800万ドルが流出するエクスプロイトを受けた後、ネットワークを停止しました。

ブロックチェーン分析企業Nansenは、この事件の原因を不適切なアクセス制御メカニズムにあるとし、攻撃者が手数料を偽造し、90秒以内に実行された2つのEthereumトランザクションを通じて引き出し可能な実資産に変換できたと指摘しています。

このエクスプロイトにより、Balancer V2のフォークであるBEXの脆弱性が露呈し、主にBEXの「Ethena/Honey tripool」から約1200万ドルが流出したとチームは述べています。

「今回の問題は非ネイティブ資産（BERAだけでなく）にも影響したため、ロールバック／ロールフォワードは単純なハードフォーク以上の対応が必要となり、完全な解決策が確定するまでネットワークを停止しました」と財団は以前述べていました。

Berachain Foundationは、流出資金の現保有者であるMEVボットオペレーターと対話しており、彼は「ホワイトハット」アクターであり、チェーンが再稼働した際に資金返還のためのトランザクションに事前署名する意思があると示しています。

「チェーンが再稼働した際には、BEXやその他のコアアプリ、Berachain全体に実装された様々な安全対策についても説明します」と財団は記しました。「また、BEXの今後の計画や、直近24時間で予想される二次的影響についても追加情報を提供する予定です。」

ネットワーク停止の決定は、業界関係者から一定の支持を集めました。Berachain共同創設者のSmokey The Beraは、この措置を「議論を呼ぶが必要なもの」とし、ユーザーの預金保護のためであると述べました。オンチェーン調査員のZachXBTもこの一時停止を支持し、ユーザーを最優先した対応だと評価しています。