MetaMaskがマルチチェーン対応に：1つのアカウントでEVM、Solana、そして近日中にBitcoinもサポート

MetaMaskは月曜日、マルチチェーンアカウントを導入したことを発表しました。これにより、従来の「1アカウント＝1アドレス」モデルから、1つのアカウントで複数のブロックチェーンネットワーク上のアドレスを管理できる構造へと移行します。

MetaMaskはもともとEthereum専用ウォレットとしてスタートしましたが、これまではEVM互換チェーンやSolanaのような非EVMネットワークごとに別々のアカウントを作成する必要がありました。新しいシステムでは、1つのアカウントでEthereum、EVMレイヤー2ネットワーク、Solana、そして今後のアップデートでBitcoinのアドレスも管理できるようになります。

「これにより、管理するアカウントが減り、切り替えの手間も少なくなり、ネットワーク間の操作も簡単になります」とMetaMaskは述べています。

このアップデートはMetaMask Mobileバージョン7.57およびExtensionバージョン13.5で自動的に適用され、ユーザー側での操作は不要です。今後、マルチチェーンアカウントがMetaMaskのデフォルトアカウントとなるとプラットフォームは説明しています。

MetaMaskは、アップデート前に作成されたすべてのアドレスは引き続きアクセス可能であることも明らかにしました。既存のEVMおよびSolanaアドレスは時系列でペアリングされます。

「過去にSolanaアカウントを作成していた場合、それらは時系列でEVMアドレスと『マッチング』され、自動的にEVMアカウント名を引き継ぎます」とMetaMaskは述べています。「もしSolanaアカウントの方がEVMアカウントより多い場合は、新しいEVMアドレスが作成され、『マッチング』されてSolanaアカウント名を自動的に引き継ぎます。」

このアップデートでは、BIP-44という、1つのリカバリーフレーズから複数のアカウントを生成・整理できる導出パス標準が利用されています。

ただし、ハードウェアウォレットアカウントはEVMネットワークに限定されており、Solanaのサポートはまだ利用できません。

MASKトークン

月曜日、MetaMaskの今後のトークンローンチに関するクレームポータルと噂されるウェブサイトがオンラインで出現しました。これにより、MetaMaskのネイティブ暗号通貨であるMASKのローンチが間近に迫っているのではないかと、暗号コミュニティの間で憶測が広がりました。

当初、このウェブサイトはユーザーが実際に利用できる機能のないパスワード保護されたVercel Authenticatorを表示していましたが、現在はMetaMaskの公式ホームページにリダイレクトされるようになっています。

MetaMaskの幹部は、ブロックチェーン開発企業Consensysがインキュベートするこの主要な暗号ウォレットプラットフォームを支えるトークンの可能性について、以前から示唆してきました。

先月、ConsensysのCEOであるJoe Lubinは、The Blockのポッドキャスト「The Crypto Beat」のエピソードで、MASKトークンが「予想よりも早く」登場する可能性があると語りました。

今月初めにThe Blockのインタビューで、LubinはConsensysがこのトークンの開発に「非常に積極的に」取り組んでいることを認め、ユーザーはConsensysエコシステム内の他の動向にも注目すべきだと述べました。これらがトークンローンチの潜在的なシグナルとなる可能性があるためです。