イーロン・マスクの投稿でミームコインFLOKIが29％急騰

マスク氏の愛犬「フロキ」が登場する動画が市場を動かす

イーロン・マスク（Elon Musk）氏がSNS「 X 」にAI（人工知能）生成動画を投稿したのを受け、ミームコイン「 フロキ （Floki/FLOKI）」が急騰した。

動画では柴犬のフロキがネクタイと眼鏡を着け机に向かい「数字、数字、これってうまくいってる?やったー」と発言する様子が映る。同氏は愛犬が再びX社のCEOに復帰したとユーモアを交えて示し、市場は即座に反応した。

Flōki is back on the job as CEO! pic.twitter.com/Zu29Dos24r

— Elon Musk (@elonmusk) October 20, 2025

 

投稿直後に価格と時価総額が跳ね上がる

マスク氏の投稿後、FLOKIの価格は0.00006572ドルから0.00008469ドルまで急上昇し、最大28.8%の上昇を記録した。

その後は0.00008ドル前後で推移した。提示ソースによれば、投稿後に取引量が急増し、時価総額は約8億ドル（約1,213億円）に拡大、仮想通貨全体の順位は130位前後となった。短い動画一本が数時間で二桁の値動きを生む構図が改めて示され、トレーダーは「マスク効果」の持続性に注目している。

引用： Coinmarketcap

 

過去事例が示す影響力の継続

マスク氏による価格変動は過去にもたびたび確認されており、2021年にはサンタ服の愛犬写真「フロキ・サンタ」を投稿後、FLOKIが48時間で約2万%上昇した事例がある。

2023年2月にも愛犬を“数字に強いCEO”と紹介する投稿後に短時間で急騰した。影響はFLOKIに限らず、ドージコイン（Dogecoin/DOGE）やケキウス・マキシマス（Kekius Maximus/KEKIUS）、カムロケット（CumRocket/CUMMIES）など他のミームコインにも及んできた。

一方で、同氏の発言や演出が相場形成に与える意味合いを巡っては議論が続く。2022年に提起されたドージコインに関する集団訴訟は、2024年11月に原告が取り下げ終結している。今回の動きは、ソーシャルメディアの勢いに依存しやすいミームコイン市場で、著名人の一挙手一投足が依然として強い価格インパクトを持つ現実を示した。