ウィスコンシン州の法案、特定の暗号資産活動に対するライセンス免除を導入へ Assembly Bill 471とは？

ウィスコンシン州議会に提出された新たな法案は、個人および企業がデジタル資産の交換、ステーキング、暗号資産マイニングなどの活動において、マネートランスミッターライセンスの取得を免除することを目指しています。

9月30日、ウィスコンシン州の議員はAssembly Bill 471を提出しました。この法案が可決されれば、州の金融フレームワーク内で暗号資産関連ビジネスの免除を定義し、イノベーションの迅速化、規制の不確実性の軽減、ブロックチェーンベースのサービスの成長支援を目指します。

Assembly Bill 471とは？

この文書によると、法案は、マイニング、ステーキング、ブロックチェーンソフトウェア開発、または法定通貨への換金を伴わないデジタル資産取引に従事する個人および企業は、金融機関局からのライセンスを取得する必要がないと提案しています。

現行の規制フレームワークの下では、ウィスコンシン州の規制当局は、地元住民にサービスを提供するために企業がマネートランスミッターライセンスを取得することを求めています。今年初め、暗号資産決済ゲートウェイのMoonPayは、ウィスコンシン州金融機関局から独自のマネートランスミッターライセンスを取得し、現行フレームワークの下で州内に進出した最新の企業の一つとなりました。

しかし、MoonPayはデジタル資産を法定通貨に換金するカストディサービスプロバイダーであるため、Assembly Bill 471で提案されている免除の対象にはなりません。

「州機関または政治的下部組織は、合法的な商品およびサービスの支払い方法としてデジタル資産を受け入れること、またはセルフホスト型ウォレットやハードウェアウォレットを使用してデジタル資産を管理することを、いかなる人にも禁止または制限してはならない」と法案の抜粋に記載されています。

また、ウィスコンシン州の人々が「ブロックチェーンノードを運用する」「ブロックチェーンプロトコル上でソフトウェアを開発する」「他者に暗号資産を送信する」「ブロックチェーンプロトコル上でステーキングに参加する」権利も保護しています。

法案が可決されるには、まず金融機関委員会を通過しなければなりません。ここで議員が審査、討論、必要に応じて修正を加えた後、全議会での採決に進みます。この段階をクリアすれば、法案は州上院に送られ、同様の委員会プロセスと本会議での採決を経て、最終的に知事の承認を受けることになります。

立法参考局の提出によると、この法案は9人の共和党スポンサーと1人の民主党員によって支持されており、適度に党派的な推進であることがうかがえます。この支持により、共和党が主導するチャンネルを通過するには十分かもしれませんが、法律となるには両院でより広範な超党派の支持が必要となるでしょう。

ウィスコンシン州の暗号資産推進姿勢

ウィスコンシン州の規制当局は、他の米国州と比較してデジタル資産イノベーションに比較的寛容であると長らく見なされています。昨年、同州はBlackRockのiShares Bitcoin Trustへの投資を通じて、米国州政府として初めてBitcoinへのエクスポージャーを得たことで話題となりました。

9月30日現在、暗号資産関連法案トラッカーBitcoin Lawsのデータによると、規制当局は他に3つの暗号資産関連法案を審査中であり、そのうち2つは暗号資産ATMに関する規制、1つは特定の認定データセンターに対する税制優遇措置に関するものです。

Proposed crypto legislations | Source: Bitcoin Laws